靴の用語集

靴に関する用語を説明します。

あ行

アーチ
かかとから土ふまずまでのラインのこと。
アッパー
一般的に甲革(履き口)部分のことですが、靴底を除く部分すべての総称にも用いられます。
市革
靴を後ろから見たときに、かかとの上部がバックシームにかぶさるように加工された革です。これがあることで、バックシームが切れることを防ぎます。ダイアナの靴は、原則としてこの市革を使用することが標準仕様となっています。
ウエッジソール
船底型とも呼ばれるくさび形ヒールの呼称です。かかとが高く、つま先に向かって低くなります。
裏革
表革の裏面に貼られる、足が触れる部分の革。「ライニング」とも呼ばれます。
エナメル
革の表面に合成樹脂を塗って光沢を出した素材。
オーストリッチ
ダチョウの革です。丸く隆起した模様と丈夫な素材が特徴。
オープンパンプス
履き口以外にも、トゥやサイドに穴のあいている、サンダルに近いデザインのパンプス。

か行

カーフ
生後6ヶ月くらいまでの仔牛の革。薄く、きめ細かい最上級の革。
カウンター
靴のかかと部分に入れられる、形状補正の部品。靴のシルエットを保つために、カウンターはやや硬めに作られていることが一般的。「月型」とも呼ばれます。
カッター
ヒールの低いカジュアルな靴。
一般的に「革」は、なめしがなされた後の状態の素材のこと。
一般的に「皮」は、なめしがなされる前の状態の素材のこと。
木型
木、合成樹脂、金属を足の形に作ったもの。靴を作る原型として使われます。「ラスト」とも呼ばれます。
キッド
生後6ヶ月以内の仔山羊の革。きめが細かく、しなやか。
キップ
生後6ヶ月〜2年くらいまでの牛の革。厚手で美しいのが特徴。
化粧
靴のヒールの接地面についている、ゴムなどで形成された部品。歩くたびに磨り減るので、適度な交換が必要。「リフト」とも呼ばれます。
ゴート
生後6ヶ月以上の山羊の革。キッドに比べて、やや粗い表面が特徴。

さ行

サンダル
足を覆い包まず、甲の部分をほとんど露出した靴の総称。
シープ
生後6ヶ月以上の成羊の革。裏面をスエードとして用いることもあります。
シャンク
中底のアーチ部分に入れる鉄芯のこと。シャンクがあることによって、靴の歪みを防ぎます。
シュリンクレザー
革を収縮加工することにより表面にシワを出した革。
シルキー
きめの細かい起毛素材の総称。毛足が短く柔らかいスエードやヌバックに対して使います。
スエード
革の裏面をサンドペーパー等でこすり起毛させた革。
スタックドヒール
従来は革を積み上げて作られたヒールですが、革を積み上げた状態のシートをヒールに巻きつけた形のヒールもスタックドヒールと呼ばれます。
ステア
生後3ヶ月〜6ヶ月に去勢された雄の成牛の革。厚みがあり、耐久性に優れています。
ステッチ
靴の縫い目のこと。
ストーム
ソールと甲革の間に10〜20mmほどの厚みを入れること。
スムース
牛・山羊などの毛付きの動物で、革の表面の風合いを損わずに仕上げた革。表面を「銀面」と呼びます。

た・な行

月型
靴のかかと部分に入れられる、形状補正の部品。靴のシルエットを保つために、月型はやや硬めに作られていることが一般的。「カウンター」とも呼ばれます。
トゥ
靴のつま先。とがったトゥの形は「ポインテッドトゥ」、丸いトゥは「ラウンドトゥ」などと呼ばれます。
トップライン
靴の履き口のライン。
中敷
靴の内側の底に敷かれるインソール。
なめし
元来動物であった「皮」を薬品加工することで、靴として実用できる「革」にする作業のこと。
ヌバック
牛の革の表面(銀面)を起毛したもの。スエードより毛足が短いのが特徴。
ヌメ革
革本来の味を出すため、表面に特別な仕上げをあまり施さず素仕上げのようにした革。そのため水や油に弱いという欠点があります。

は行

バックシーム
靴のかかとの後ろにある、革の縫合部分。
バックスキン
起毛素材全般の総称。本来は鹿の革の銀面を加工したものを指しますが、鹿でなくとも同様の加工がなされた革をバックスキンと呼んでいます。
パンプス
履き口を大きくカットして足の甲を露出させた浅靴の総称。婦人靴の基本形。
ヒール
靴の高さを出すために、かかと部分につけられる部品。
美錠
金属などでできた留め金の総称。
ピッグスキン
摩擦に強く通気性のある豚の革。
ファスナーガード
ブーツなどファスナーの持ち手が無い方に、ファスナーの内側に沿って付けられている革。これがあることで、ファスナーがストッキングなどを噛んでしまうことを防ぎます。
ブーツ
丈がくるぶしより上まである靴の総称。
プラットフォーム
カリフォルニア製法で作られ、前にクッション材の厚みを設けた靴であり、甲革と同じ革でくるまれているのが特徴。ただし「前に厚みのある靴全般」というように拡大解釈されることも多いです。
プレーントゥ
甲に飾り等が付いていない、シンプルなデザイン。同様なデザインのパンプスを「プレーンパンプス」と呼びます。
ベロア
革の裏面を起毛させた革。スエードより毛足が長く粗いのが特徴。
本底
靴の底を指し、地面に触れる部分。

ま・や・ら行

ミュール
足首やかかとのストラップがないタイプのサンダル。
メダリオン
甲に規則性のある連続穴を施したデザイン。
モールドソール
型にゴムやウレタンなどを流し込んで作られるソール。
ラスト
木、合成樹脂、金属を足の形に作ったもの。靴を作る原型として使われます。「木型」とも呼ばれます。
ラム
生後6ヶ月以内の羊の革。きめが細かく、ソフト。
リフト
靴のヒールの接地面についている、ゴムなどで形成された部品。歩くたびに磨り減るので、適度な交換が必要。「化粧」とも呼ばれます。