お手入れと注意点

足の裏はものすごく汗かきなため、靴の中は常に湿気を含み、足が冷えたり、細菌やカビが発生しやすい状態にあります。
その点、革の靴は意外に通気性が高く、お手入れさえきちんとすれば、湿気を上手に逃がすという特性を持っています。放湿性、吸湿性、保温性のないビニール製の靴に比べると、足の健康にもよいのです。
靴は履く人の皮膚の一部。お肌と同じように、毎日かわいがってください。

お手入れの基本

【ビフォアケア】

  • ◆汚れを付きにくくしよう
  • 新しい靴の場合も、おろす前にクリームを塗ることで、薄い保護膜が靴を守ります。
  • 薄く丹念にクリームを塗り、汚れを付きにくくしておけば、アフターケアが楽になります。
  • ◆正しいケアを!!
  • クリームは直接靴の表面につけず必ず布に取り、布で伸ばし馴染ませてから靴を拭いて下さい。
  • 革に直接つけたり、布に馴染ませずに革に直接たくさんつけてしまうと、シミやムラ、色落ちの原因となりますのでご注意下さい。

【アフターケア】

  • ◆靴は週休3日制
  • どんなに丈夫な靴でも1日履けば疲労します。お気に入りの靴こそ、毎日履くのはできるだけ避けましょう。
  • 靴に休息を与えて湿気を十分に乾かせば、型崩れを防いで、長持ちさせることができます。
  • ◆雨の日はお休み
  • 上質な革ほど湿気に敏感。もし雨に濡れてしまったら、乾いた布で湿気をよく取り、濡れた靴の中に紙や布を入れて、風通しの良い場所で陰干しがおすすめです。
  • 十分に乾いてからクリームを薄く塗っておきましょう。
  • ◆いつもキレイがおしゃれ
  • 靴は少しでも履けば、ホコリや汚れが付きます。
  • そのままではシミや色落ちの原因になるので、お手間ですが日頃のお手入れがとっても大切です。

【気が付いたら、靴の早めのご修理を】

  • ◆かかと(ヒールのゴム)が減ってきたら、早めに取り替えましょう!!
  • 取り換えが遅れると、ヒール自体が減り、修理の負担が大きくなる可能性がございます。
  • ◆靴底もキレイにしておきましょう
  • 靴底が減ると、足が痛くなったり滑りやすくなったりする可能性がございます。
  • ◆中敷はこまめに取り替えましょう
  • 中敷は脱いだ時に目立つ部分なので、こまめに取り換えてきれいにしましょう。

素材別のお手入れ

革の靴には、いろいろなタイプがあります。それぞれ性質が違うのでアフターケアも異なります。
革の種類に合ったお手入れ方法を、簡単にご説明します。
※下記は、ダイアナで販売されているお手入れ品を基準に説明させていただいております。
クリーム等には種類が多種ございますので、ご使用前に必ず各お手入れ品の説明書きをお読み下さい。

【全ての商品に関してのご注意】

  • 水で丸洗いや洗濯をすることは絶対にお避けください。
  • ファスナーのある商品は、開閉の際異物を挟まないようにご注意ください。
  • ラインストーン・ビーズなど小さな飾りのある商品は、摩擦などにご注意ください。衝撃などの負荷により、折れや脱落の可能性があります。
  • 磁気式パーツに切符や定期券、キャッシュカードなどを近づけると、使用できなくなる場合がございますのでご注意ください。

【カーフ・キッド】

まず、ブラシでほこりを丁寧に落とします。

柔らかい布に靴専用クリーナーをつけて、布に馴染ませてからなでるように全体の汚れや古い油分をふき取ります。

汚れが落ちたら靴クリームを柔らかい布につけて、布に染ませてからクリームを塗ります。

※クリームは必ず布に伸ばしてからつけてください。布に馴染ませずに革に直接たくさんつけてしまうとシミやムラ、色落ちの原因となります。

ブラシで磨きをかけてから、柔らかい布で余分なクリームを拭き取り光沢を出します。

最後に防水スプレーをかけます。30cmほど離して1〜2秒全体にさっと吹きかけます。乾いたら、もう一度同じように繰り返します。

※一度にたくさん吹きかけず、2、3度に分けて全体に吹きかけるようにしてください。


【起毛革】

起毛革のお手入れの基本はブラッシング! ほこりを取る以外に、寝た毛を起こし起毛革の風合いを保つためにも欠かせません。

起毛革の特徴は雨や水に大変弱く、また汚れもつきやすいので、新しいうちに防水スプレーを使って汚れを防ぎます。

お手入れは、まず起毛革専用ブラシで毛足の中のほこりや汚れを落としていきます。落ちにくい汚れは、靴のお手入れ用消しゴムをお使い下さい。

>部分的に強く汚れている場合は、専用の液体・ムースタイプのクリーナーでクリーニング。色が落ちたり、薄くなってきた場合には、補色スプレーやリキッドでメンテナンス。乾いたらブラシをかけて起毛を整えましょう!

起毛革は雨に濡れてシミになってしまうと、そのシミを取ることはほぼ不可能です。雨の日の着用は、なるべく避けてください。


【エナメル革】

エナメル革は、革の表面に樹脂加工を施したもので、光沢があり水に強いのが特徴です。

まずクリーナーで汚れを落としてから、よく拭き取ります。

その後、エナメル専用のクリームを塗って、柔らかい布で磨きましょう。

エナメル革は定期的にお手入れして、ヒビ割れや変色などを防ぎ、光沢を保ちましょう。


【ヘビ・トカゲ革】

ヘビ・トカゲ革は、表面加工がデリケートなため注意が必要です。 靴を下ろす前に軽めの防水処理を行って、事前に汚れを防ぐようにしましょう。素材の加工方法によってお手入れの仕方も異なる場合があるのでご留意下さい。


【ナイロン素材】

ナイロン素材用のクリーナーで汚れを落とします。

次はブラッシング。デリケートな素材なので、ソフトにブラッシングしましょう。

最後に防水スプレーをして、雨の日に備えてください。


【ヌメ革】

ヌメ革は、革本来の味を出すために表面があまり加工されておらず、ソフトな素仕上げ風の皮革です。水や油を吸収しやすく、シミができやすいという欠点があります。ヌメ革のお手入れは、初めが肝心です。履く前に防汚対策をしっかりしておきましょう。

まず、靴を下ろす前に専用デリケートクリームを使います。ヌメ革対応の保護スプレーで汚れをつきにくくしておきましょう。

>使用後は、ヌメ革対応のローション、消しゴムタイプの汚れ落としを使いましょう。一般のクリーナーではシミになってしまう恐れがあるので注意!


合成皮革

汚れた場合は、水や中性洗剤を柔らかい布に含ませ、固く絞った後に拭き取りましょう。

温度・湿度の低い場所で保管してください。高温な場所のそばに置くと軟化・変形する可能性があります。また、他の製品と長時間密着した状態になると、貼りつきや色移りが起きる可能性があります。(素材の性質上、一定期間を過ぎると表面にひびや剥がれが発生する場合があります。)

使用後は、ヌメ革対応のローション、消しゴムタイプの汚れ落としを使いましょう。一般のクリーナーではシミになってしまう恐れがあります。